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[Calendar/When/Exe/暦説明/本編/日本/太陰太陽暦] (前:日本|次:太陽暦) (English)

太陰太陽暦

天文学的に計算した中国式太陰太陽暦です(いわゆる「旧暦」のことです)。

清代以後は定朔定気法、唐代から明代までは定朔平気法、それ以前は平朔平気 法で計算しています(つまり中国に対して使うことを想定しているが、以下の ように日本にも適用可能)。当然ながら実際に運用された暦とは異なる場合が ありますのであしからず。

[ 変換 ]

日本
  太陰太陽暦
  太陽暦
  補足
    天保暦置閏法の謎
    天武天皇元年
    戦前の休日の変遷に関するメモ

いわゆる「六曜」は「旧暦」の月番号と日番号の和を6で割り余りが、

0なら大安、1なら赤口、2なら先勝、3なら友引、4なら先負、5なら仏滅

というように簡単に計算できますので太陰太陽暦に付随して表示できるように しています(Ver2.06からわざと、表示に変数による備考欄指定を必要とするよ うにしました。くれぐれも迷信は信じないようにしましょう[24]。二十七宿 も同様に旧暦の日付から容易に計算可能です(文献[27]も参照のこと)。

計算に使用した太陽及び月の黄経は、長沢工氏『天体の位置計算』[63]記載 の略算式(原典は海上保安庁の久保良雄氏の略算式か?)を、『天体位置表』 [64]を参考にして、古代でもある程度の精度が出るように改造したものです。 当然ながらこれらの式には誤差があります。この為、誤差が日付の境目で発生 した場合、新月や春分の日付に1日の狂いが生じ、閏月の挿入が絡むと1か月 の狂いになってしまうことがあります。この点をご理解のうえ「目安」として ご使用ください(太陰太陽暦の計算に必要な春分や秋分の日付は公式には前年 2月1日に官報で発表されてはじめて確定します)。

『暦の百科事典』[2]及び『こよみ便利帳』[65]にAD1870~2000の旧暦と新暦 の対照表がありますが、AD1884年4月とAD1908年9月の日付が互いに食い違って います。本プログラムによる計算結果は、前者は『こよみ便利帳』に、後者は 『暦の百科事典』に一致します。その他の日付は『暦の百科事典』の元になっ た神宮暦が誤算をしている昭和22年の閏月を除いて(V2.06 までは『暦の百科 事典』の記載を鵜呑みにしていて気がつきませんでした)3者とも一致します。 歴史記録としては『暦の百科事典』に従うべきです(注『こよみ便利帳』も最 近改訂され新版では朔の日付は記録通りに修正されました)。本プログラムで も明治20年までは TZ=LOCAL(東京の地方時で計算することになる)、それ以降 は TZ=-9 と環境変数を設定すれば正しい結果を出力します。日本では以下の期 間サマータイム(サンマータイム-初日に 0 時を 1 時に進め、終日に 24時を 23時に戻す)が実施されましたが、旧暦の計算には影響が無いようです[2]

 昭和 23年 (AD1948年)  5月  2日 ~  9月 11日
 昭和 24年 (AD1949年)  4月  3日 ~  9月 10日
 昭和 25年 (AD1950年)  5月  7日 ~  9月  9日
 昭和 26年 (AD1951年)  5月  6日 ~  9月  8日

V2.07以降では、日本で施行された唐代の定朔平気暦法 も精確に計算できるようになっています(ただし、内田計算法A[4]のみで、 計算法B,Cには対応していません-また、儀鳳暦、大衍暦、五紀暦については 文献[4]の情報だけでは計算ができないため、直接新唐書 [66](china.doc参照)にあたりました)。

宣明暦

添付した senmyo.rsc は宣明暦法で計算を行う為のカスタマイズ・データ です。施行された宣明暦とは暦日の人為的変更により120か月ほど不一致にな ります。二十四節気を求めるために二十四節気を漢字で指定して senmyo.rsc を使用する場合は、コマンドラインではなく必ず環境変数で指定してください (set whenhv=+senmyo$s)。ただし、二十四節気も、建仁2年(1202)の冬至と 弘安4年(1281)の秋分が、人為的に一日後ろにずらされています。